第5章 ※ワナを仕掛けた俺のせい?
どちらにせよ。
もう、遠慮なんてしてやれそうにねぇし。
だからって、助けてもやれねぇ。
だから、美咲……
「…………俺だけを見ろよ。」
小さく呟いたのは、聞こえなくても、良かったから。
でも、そんな俺の気持ちとは裏腹に、美咲は目を見開いた。
強がりを、見抜けられたくなくて。
少しでも違う方向に進んでしまったら、壊れてしまいそうで。
弱い俺を、見られたくなくて。
それを隠すかのように、彼女の唇に自分の唇を、押し付ける。
ただ、触れただけのそこからは、脳にビリビリと心地いい痺れが来て。
強引に、口を開かせ、奥までをも犯す。
昨日とはまた違うキス。
絡め取るような俺の動きに美咲が震え、口付けを交わしたまま背中を、キュッと掴む。
……これ、は、もう、いいって事、だよな?
思いつつも、止めてやる気はない。
美咲と身体を重ねるのが、習慣になるまで。
俺を欲しがるのが、習慣になるまで。
刷り込む。お前の、ナカに。
丁寧に外したYシャツの下。
あの日に負けず劣らずな色気のねぇブラ。
あの夜に付けた花びらは健全で
「み、ないで……!」
必死にシャツを降ろそうとする美咲の両手を、ベッドの枕付近で片手で拘束し、下がったシャツとブラを再びたくし上げた。
驚いたのは、胸の頂きの色が、余りにも薄いピンクだった事。
万歳の状態の美咲の顔には、シャツが掛かっているわけで、こちらの状況が分からない。
俺は、履いているズボンとショーツも手早く脱がし、美咲を丸裸にした。
「いやぁ……見ない……で!」
弱々しく鳴く美咲の声と、目の前に華奢だが体型に似つかず膨らみがある乳房。