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【進撃の巨人】愛を込めて花束を(R18)

第5章 ※ワナを仕掛けた俺のせい?






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翌朝。食堂で遭遇した美咲の目元には、うっすらとクマが出来ていた。



美咲がいつものように兵舎にいる事実に安堵すると共に、思わずニヤリとしてしまう。

どうやら作戦は順調のようだ。



サシャと向かい合って朝食をとる美咲の、スプーンの動きは止まっていて。

後ろを通る時にわざと近寄り、美咲にしか聞こえないように、声を掛けた。



「ちったぁ思い出したか?」



背後で小さく囁いた言葉に、美咲は驚く程に反応を見せ、カシャン。と、大きな音を立てた。

おそらくスプーンでも落としたのだろう。



こんな些細な事で、こんなにも動揺をされて。
つい笑ってしまった。

……ら、後ろを振り返った美咲と目があった。



……おーおー。
すげぇ怒ってる。



何だか、ここまで怒りを表現されると、逆に楽しくなってきて。

追撃するかのように、美咲の空いている隣の席に、腰掛けた。



「つれねぇな。可愛かったのに。この前は。」



ガヤガヤとうるさい食堂の中。
小さく呟いた俺の言葉は多分、聞こえている。

反撃こそは全くないが、パンを口に運ぶ動きがぎこちない。



険しい顔でパンを凝視する光景は、なんともシュールで。

俺は、斜め向かい、美咲の正面にいるサシャ。
……の、前に置かれている水が入って容器を取るフリをしながら、更に一言呟いた。



「今日も、しよう。な、美咲。」



ガタン!



大きく響いた音は、美咲が立ち上がったせいで起こったもの。

驚くサシャを目の前に、慌てふためいて「ご、ごめん……」と小さく謝って、椅子に座り直すのを見ていたら……



「……プ……ククッ!」



どうにも、我慢出来ずに笑ってしまった。



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