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【進撃の巨人】愛を込めて花束を(R18)

第4章 暴君なアイツと混乱のワタシ






「な……何で、そんな事……?」



小さく、唇が震える。



確かに、ジャンの言う通り。
私は今まで誰とも身体を重ねた事がない、わけで。
その前に、ろくに恋愛もした事がなくて。

同期の中には、そりゃ、もちろん……
既に済んだ事がある人が多いけど、私にはまだまだ先だと思ってて。



けれど。
ジャンにそんな話し、した事ない。

するような間柄でも、ない。



一体なんでそんな話しを……と、考えてみても、思い当たる事がない。



青ざめる私に、意地悪な笑みを浮かべたままのジャンは言う。



「お前が処女だったなんて話し、誰から聞いたんだっけなぁ?」

「ッな、何……そ、れ。」

「俺等の年代のやつは、みーんなスキだからなぁ。そういう話し。」

「みんな、って……ッ、う、嘘、でしょ……?」



みんなって、みんな?
104期?それとも……調査兵、団?



私のそんな話し、どうして、何で……?



ま……

まさか、リヴァイ兵長も……、知ってる?



ぐるぐる回る疑問と恐怖で、青くなった顔から、更に血が引いて。
今度は白くなっていっている気さえ、した。



瞬間。



「ッ、ははは、ははっ!!」

「?!」



ジャンが突然、弾けたように笑い出した。

いきなりの大きな声に、ビクリとした後、私にはジャンがどうして笑っているのか、全然分からなくて。ポカンとした顔のまま。

なんとか、と言った感じで息を整えたジャンは、私の頭をクシャリ。
撫でた。



「ははッ……はぁー。面白れぇな、お前。」

「……な、何が?」

「みんな知ってるなんか、嘘に決まってんだろ、バーカ。」

「ッ!!!」



からかわれた。完全に。
今の状況と、その事実。ハッキリと認識した瞬間、耐え切れなかった怒りが湧き上がる。



「ふざけないでよ!!」

「何だぁ?」

「ッ……、あ、んたねぇ!!!」



言っていい事と、悪い事、あるでしょ!?



……そう叫ぼうとした私の唇を、ジャンの唇が塞いだ。




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