第4章 暴君なアイツと混乱のワタシ
「ぶはっ!!お前ッ、それ意味あんのかよ?」
「う、うるさい!!ないよりマシよ!!!」
「今更だっつってんのに、分っかんねぇもんだなぁ。」
「そういう言い方しないで!!!」
恥ずかしさと気まずさと、悲しさと。
余裕な顔をしているジャンに対する焦りと。
それから、なんか色々。
ごちゃごちゃになった頭の中を、どうにかまとめようと必死になっても、どうにも無理みたいで。
「あああ、やだもぅ……なにこれ……。」
消えてなくなりたい……。
そんな気持ちから、小さく。
小さくなりたかった私は、俯いた。
でも。
上から降ってくる声は、それを許してくれなくて。
「つーか、さっきっから何言ってんだ?誘って来たのはお前だろ。」
「はぁ?!」
驚きのあまり、首が取れるんじゃないかってくらい、勢いよく顔を上げた。
ジャンはそれを愉快そうに見て、笑っている。
「ちょっと……、嘘、つかないでよ!バカ!!!」
「失礼なやつだな、マジで。嘘なんかついてねぇよ。」
「私が、って……、そんな事あるわけないでしょ?!」
……そう。
そうよ。
そんな事、絶対にありえない。
だって、私は……
「あぁ、お前、初めてだったんだよな?」
「!!!」
ジャンの落とした爆弾に、今度こそ私、爆発するんじゃないかと、思った。