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【進撃の巨人】愛を込めて花束を(R18)

第4章 暴君なアイツと混乱のワタシ





「ん、ッ!?」



戯れるように噛み付いて、熱を持て余したように、ざり。と、舌の感覚がした。

反応出来ていない様子の私すらも楽しんで、遊ぶように頬を引かれて、強引に中に入って来て。



冷静な頭は、叫ぶ。



何してるの、ジャン。



イヤだ。



信じられない。



逃げな、きゃ。



そう思ってる……

はずなのに。






「……んッ……は、ぁ……んん。」



時折漏れる声は、甘ったらしく頭に響いて。
自分から発せられているとは到底思えない程に、熱を帯びる。




な、に……これ。

何……?



こんなの、知らな、い……

こんな感覚、私は、知らない。



ジャンに触れている部分が、熱い。
ジャンがまるで私の中を、ジワジワと侵食していってるような感覚。



噛み付かれるように。
喰らい付かれるように、落とされるキスも。

指先で、ソッと。
羽のように軽いタッチで撫でられる肌も。



滲む視界が。
私を、オカシク、していくみたい、だ。



身体に力が入らなくなって。
頭が真っ白に、なって。



「……は、ぁ……。」



ようやく解放された、唇。
ゆっくりと瞼を開けると、

ぼやけた視界の中で映るジャンが、満足そうに、笑っていた。



普段見せる意地悪そうな笑みじゃ、ない。



「……やっぱ、いいな。お前。」

「え…?」



酸素が、足りなくて。
いまだにぼんやりと霧が掛かった頭の中。

ジャンの声は確かに聞こえたけど、意味が、分からない。



「……美咲。」



優しく呼ばれた、私の、名前。
それに、視線だけで、返事をして。



ソッと頬に触れたジャンは、再びキスを落とし。



チュ。と軽いリップ音を残した後、コツン。

額同士をくっ付けて。



「続きは、明日、な。」



頬をスルリと撫でて、ベッドから起き上がり、手早く服を着替えた後。

出て行った。



私は……

呆然と、ジャンの姿を見送った後、パタリ。と、ベッドに倒れ込んだ。




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