第3章 酔いが覚めたら誰のせい?
「つーか、さっきっから何言ってんだ?誘って来たのはお前だろ。」
「はぁ?!」
……まぁ。そうお前を誘導したのは、俺なわけだが。
何て事は勿論言わねぇ。
昨日、寝る前に思い浮かんで、決めたシナリオ。
完璧に進める為に必要な秘密事だ。
主導権を握り、否定すらさせないまま。巻き込む。
お前を俺の腕に閉じ込めたいから、俺は何でもすると決めたんだよ。
ちょっとした脅しを掛ける事すらも躊躇わねぇし。
勿論、リヴァイ兵長への気持ちも、しっかりと使わせてもらう。
使えるモンは全部使う。当然の事だろ?
俺はガキの頃に甘やかされて育ったから、我慢強くねぇ自信はあるし。
短縮出来るとこは全部最短距離で行くから、そのつもりで、な。
……と、まぁ。
散々、赤くなったり青くなったりの忙しい百面相も十分に拝めたところではあるから。
いい加減、少しは思い出してもらわねぇと……。
俺と一緒に溺れた……
夜のカケラを。
そう思って、美咲を頭から抱き寄せ、唇を塞いだ。