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【進撃の巨人】愛を込めて花束を(R18)

第3章 酔いが覚めたら誰のせい?






「ッ……ん、?!」



戯れるように軽く噛み付き、口の割れ目に沿って、舌を這わせる。



美咲はジタバタと暴れようとするが、それすらも出来ないくらい、キツく抱き締めて。

まるで、獣が餌を貪るように、乱暴に。

だけど、精一杯に優しく。深く、深く、口付けを落とす。



美咲……。



思い出せよ。



……全部が全部。

忘れたなんて、許さねぇ。



クチュ。



もう外は明るくなっちまって、室内に太陽の光が射している。

そんな時間には、あまり似合わない水音が響き。



「ん……っ、ぁ、」



美咲の吐息が漏れた頃。

俺は、抱き締めている腕の力を緩めた。




……あ、ぶねぇ。

止まらなくなっちまいそうだ。



けど、まだ……足りねぇ。

まだ、届かねぇ。



俺の欲望そのままでお前に触れたら、キスだけでは終われる事がないと、昨日知ってしまった。



「……ふ……ぁ、」



銀色の糸を引いて唇が離れたのは、美咲の力が抜けて、クタリ。身体の力がなくなったから。



昨日見た表情と酷似した、潤んだ瞳。

だけど、芯からは許してねぇコイツの顔に、どうしようもなく欲情する俺がいる。



あぁ。もう、どうしてくれんだ。コイツ。



「……やっぱ、いいな。お前。」

「え…?」



状況が掴めず、困惑を浮かべた顔は、
小さく、だけど荒く息を吐き、頬を上気させ、色気を纏う。



可愛いとかのレベルじゃねぇだろ……。

俺には、砲弾より威力がある。



心地がいい肌触りに、いちいち仕草がやべぇ。

俺、こんなツボに弱ぇーんだな。なんて、初めて思い知らされる事ばかりだ。



「……美咲。」



呼び掛けて、頬に触れる。

我慢が出来なくて、もう一度だけ、軽く唇を重ねた。



チュッ。と、軽い、リップ音の後に、コツン。

額同士をくっ付くて、美咲の髪を撫でる。



「……続きは、明日。な。」



最後に、頬をスルリと撫でて、美咲を解放し、服を着て。

鍵のかかった部屋を後にした。



美咲が追ってくる事は、なかった。




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