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【進撃の巨人】愛を込めて花束を(R18)

第3章 酔いが覚めたら誰のせい?





……だが。

今は、感傷に浸っている場合じゃない。



考えろ。

考えろ。



頭は、キレる方だから。



どうしたらこのまま、コイツを縛り付けて置けれる?

誰かに……

リヴァイ兵長に。奪われずに、済む?



…………リヴァイ、兵長?



そこでフと、思い浮かんだ、恋敵の姿。



身長がどうこうは置いといて、綺麗な目鼻立ちに整った顔付き、人類最強と謳われるあの人は、男の俺から見てもそりゃあ、カッコ良くて……

美咲の“憧れのヒト”



獲物を狩る捕食者のような鋭く光る三白眼の、その姿と共に、一つ浮かんだ、案。



名案なんかじゃねぇ。

むしろ……クソみてぇに、最低の、手段。



だが今は、これしか……思い浮ばなくて。

生まれて初めての執着心が、去ってくれる気配も、ない。



戻るなら、今。

……今?



いや、もう。

……遅いだろ。




俺はもう、何も知らないままじゃない。

何も知らないままじゃいられなくなっちまったんだ。



お前の表情。仕草。声。体温。白い身体を。

知ってしまったから……。



一旦離したら、お前は…………








迷いを振り切るように、強く目を瞑って。

ゆっくりと開いた。



「……美咲。」



返事をしない彼女の額に口付けを落とすと。

柔らかいシャンプーの香りが、ギリギリで壊れてしまいそうな俺のココロを、優しく包む。



まだ少し残ったままの迷いを、その香りで搔き消して。

決意を固めるように、小さく呟いた。



「……お前は、俺の、だ。」




憎まれても、恨まれても。

美咲が俺の腕の中にいてくれるなら。



それが、どんな手段になっちまっても、俺は選ぶ。



……ごめんな。



お前の幸せを祈って、身を引く。

なんて。

大人じみた真似が、出来なくて。



……ごめんな。



……美咲。



どうしても、お前が、欲しい。



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