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【進撃の巨人】愛を込めて花束を(R18)

第17章 ※アイツの約束あの人の秘密






だって、そんなのありえない。



与えられる刺激と、迫り来る快感。

溺れないように必死に理性をたぐり寄せようとしていたのに。

今だけは、もぅ、流されてもいいような気がした。



だって。



……ジャンが、まるで。

リヴァイ兵長に、他の人に……、



嫉妬、してるみたいだ、なんて。



ジャンはミカサの事が……好きなのに、ありえない。

そんな事、ありえない。

ありえないのに、胸が痛い。



『……けど』



そう呟くと、私の身体を抱き上げ、向かい合って座るような形に動かす。

ジャンに預けた身体を、そっと撫でられ、更にぎゅうっと抱きしめられた。



目と目が合って、優しいキスをひとつ。

身体ごとココロまで抱きしめられているような錯覚を起こす。



私の胸の奥が、きゅう。と鳴いた、気がする。

だって、まるでそこには、恋愛感情でもあるかのよう、なんて。



絶対ないはずなのに、そんな思いさえ浮かばないくらい、ジャンの瞳は、甘い。

困惑と期待をごちゃまぜにしたみたいな、変な感覚が私を襲っていた。



そんな私の思いを、知ってか知らずか、ジャンは唇が触れそうな至近距離で、こう言った。



『……お前の身体は、俺の、だ。』



胸の奥、体の芯が、ギュッと掴まれたみたい。



私がもし……
ジャンに対して少しでも恋愛感情を持っていたら……



これはもう、堕ちるには十分の、殺し文句だ。



ジャンの力が、ギュッと強くなる。

まるで自分のカタチを、私の身体に、しっかりと刻み付けるみたいに。



反射的に跳ねる私の肌に、優しく口付けて。

また、甘い笑みを溢した。






……ねぇ、ジャン。



あんたって、ホント、嫌な男だわ。



そんな顔して、そんな事言って。

誰だって勘違いしちゃうよ。



……私は例外だけど。



私は迫り来る快感に必死に耐えながら、心の中で、呟いた。




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