第14章 ※お前のウソはダレのせい?
「……お前は、お前の好きにしてりゃいいんだよ。……リヴァイ兵長とどこに行こうが、他に男作ろうが……。」
口にしただけで、顔が歪んでいくのを感じる。
でまかせの嘘でも……
胸が、締め付けられるように、苦しい。
美咲が、リヴァイ兵長とどこかに行ったくらいで、胸がズタズタに引き裂かれたように痛くなる、のに。
俺以外の誰かが触れたりなんかしたら、俺は、一体どうなっちまうんだ。
浮かびそうになった嫌なイメージを振り払うかのように、美咲の身体を激しく突き続けた。
「……けど。」
美咲の身体を抱き上げて、正面から向き合うように抱き寄せた。
美咲に刷り込んでおきたい事。
確かめるように、そっと撫でてから、またぎゅうっと強く、抱き締めた。
……美咲。
……好きだ。
好きなんだよ……
……離したくない。
荒い息で、ボーッとしたように瞬きを繰り返す美咲の目を窺うように覗き込む。
俺の視線に気付いた美咲が、少しだけ首を傾けて、俺の視線を見つめ返してくる。
その可愛らしい仕草に、胸の奥がきゅうっと鳴いた。
リヴァイ兵長にココロを奪われてようが……
……離してなんか、やんねぇ。
キスをして、そのまま下唇を付けたままの状態で、美咲を見つめる。
とろけるような顔をした愛しい女が、俺を瞳いっぱいに移していて。
またココロを揺らしていく。
お前の……
ココロが手に入らないのなら……
俺は慎重に言葉を選んで、呟いた。
「お前の……身体は、俺の、だ。」
その瞬間。
美咲の奥が、一段と俺を締め付けた。
突然強くなった刺激に顔が歪み、余裕が一気に吹き飛ぶ。
力をいれてその波に堪え、美咲をまた強く抱いた。
柔らかい身体に、俺を、俺のカタチを、刻み付けてやりたくて。
抱き締めた先、肩から鎖骨の辺りに、何度も唇を押し当てては、赤い花びらを残す。
直接触れるぬくもりに、じわじわと満たされていく。