第12章 〜明かされる真実〜
コロ先生は、語り始めた。
自分が、死神と呼ばれた殺し屋だったこと。
その任務でまぁちゃんの前世にあたる人と出会ったこと。
彼女と過ごすうちに、今まで感じたことのなかった感情が芽生えたこと。
彼女の力のこと。
そして、その彼女が自分の生命と引き換えに、命を救われたこと。
生まれ変わったら、必ず逢いにくると約束したこと。
彼女を失った後、はじめて弟子をとったが、裏切りに合い、柳沢の研究施設に送られたこと。
そこで、人体実験を行われ、その監視役として出会ったのが、E組の前の担任。雪村あぐり先生だったこと。
雪村先生と心を通わせたが、自分が死ぬという現実を知った際、全てがどうでもよくなり、破壊の力を求めて外界に飛び出そうとした際、彼女が命をかけて自分を止めてくれたこと。
その時に、椚が丘学校3年E組の担任を引き受ける約束をしたこと。
全てを語り終えた時、誰も何も言わなかった。
この時改めて思った。
私たちは、この先生を、殺さなくちゃいけない…のか。