第8章 自己紹介・・・そしてそれぞれの過去
「ま、こんな感じかな。
もう一人、主人格(本当の人格)がいるが・・・
紹介する前に一つ注意がある・・・。」
「なんですか・・・?」
「主人格は、自分が“多重人格ということを知らない”
まぁ、俺が記憶操作をしているからなんだが・・・
・・・俺達はあいつを守る為に生まれた・・・みたいなものだからな。あいつにこの過去や俺たちの存在は辛すぎる。
・・・まぁ、主人格・・・いや、リーベに変わるぞ。
くれぐれも俺たちの存在をあかすんじゃねーぞ。
ばらすようならエレン、お前でも俺はお前を殺すぞ。」
「わかりました。」
そう、ドゥンケルが言うと瞳が“黒”から“茶色”にかわった・・・。
「エレン!!目を覚ましたのね!!
大丈夫だった!?今までずっと探してても見つからないし見つけたと思ったら記憶喪失だし・・・。」
「リーベ!!あんた自己紹介しないと・・・“あんたにとっては久しぶりでも記憶喪失のエレンには初めて見た人なんだから・・・。”」
とアニが助け舟を出してくれた時アニが思っている気持ちを俺は知らない・・・。
《また、エレンとリーベに嘘をついてしまった・・・》と思われていることを・・・
「あ、そうだったね!!
私の名前はリーベ・レーツェルよ。
幼いころ一緒にいなかったけど・・・よろしくね♪」
「よろしくお願いします・・・。」
「・・・エレン・・・。記憶喪失って言うからなんだけど・・・敬語をやめない?せっかく再会できたんだし、敬語じゃ・・・。
ってことでエレンは敬語なし!!いい?」
「・・・はい・・・いや、うん?」
「そうそう、その調子♪」
そうして、俺の生活が始まった・・・。