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ハイキュー【企画短編集裏なし】

第3章 【月島】カタオモイ



更衣室で、やっちゃったー…なんて思いながら月島くんのために作ったチョコレートを見つめた。

なんて、バカなんだろう。

着替えもせずに、泣きそうになっていると、
着替え終わった潔子先輩が近づいてきた。
そして、私の肩をぽんっと叩くと

「ガンバレ」

そういって帰っていった。

負けるな、私。

励まされて、やる気が出てバカみたいなのに楽しいや。
ささっと着替えを済ませてダッシュで学校を出る。

坂を下れば、月島くんと山口くんの姿。
山口君がいるけど、構うもんか。

「月島くんッ!」

近所迷惑?と思いながらも、大きな声で呼ぶと、振り向いて止まってくれた。
目の前に立ちとりあえず息を整える。

「なに?」

眉間にシワを寄せる月島くん。
さっきのこと、怒ってる…?

「私、嘘ついた。ごめんなさい。」

謝罪と一緒に差し出すチョコは、みんなとラッピングもサイズも違う、特別なチョコレート。
目の前には眉間のシワをさらに深くして驚く月島くん。
長くいる訳じゃないのに、表情を感じ取れるくらい、好きになったんだ。私。

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