第7章 三角形 case4
‐二口side‐
制服で分かんだろうし、あの普通顔の彼氏には興味あるし。
…で、校門前で見付けた他校生は宮城でバレーやってる高校生なら、知らない訳ねぇ人だった。
見た瞬間、ないない、有り得ない。
顔のレベル違い過ぎる。
すぐに、及川さんがアイツの彼氏の線は無いと決めつけた。
じゃ、なんで居るんだよ?
偵察か?
残念でした、他校生が校内に入れるほど甘くねぇよ。
少しの牽制くらいにはなると思って掛けた声。
返事は予想外にも、彼女待ち。
は?マジで?が、感想。
他校の恋人。
今日はうちの学校の校門前で待ち合わせ。
一致すんのは、たった2つだ。
アイツな訳ねぇ。
ここまできても、まだ否定してる。
どうせなら、及川さんの彼女の顔見て、なんかのネタにしてやるか。
そう思って、話を続けてる最中に、あの普通顔が歩いて来るのが視界の端に入った。
ついでに、ちょっとからかうだけのつもりで、わざとらしく強調した言葉と、お前は可愛くねぇよ、って視線。
何か返してくるかと思えば、何も無く。
しかも、否定してた、認めたく無かった事が現実だと、見せ付けられる。
仲良さげに、体を寄せて去っていく2人を見て、凄ぇ腹が立った。