第7章 三角形 case4
あれ以来、何故か二口に絡まれるようになる。
言い返したから、敵認定されてしまったみたいだった。
内容としては、
「今日も一人なの?普通顔が調子に乗りすぎて、周りに嫌われたんじゃね?」
毎回こんな感じで、
私が一人で行動している事だとか、
普通程度の顔立ちだって事だとか、
わざわざ何回も言いに来る事ではないのに、徹底的に攻撃しにくる。
彼氏が出来たから、下心のある男とは行動しない。
寄ってきていた男子を避ける為に使ってきた理由。
本格的に嫌われてるのが分かっているのに、二口に言う事は出来ないのは、やっぱり彼が特別である私の気持ちを示している。
それでも、及川さんは私の為に連絡をくれているもので、
【今日、休養日なんだよね。さくらちゃん、ヒマだったらデートしない?】
なんて、なんとも都合の悪いメッセージが二口の目の前に居る時に入った。
人の端末を当たり前のように覗き込み、小馬鹿にした…いや、凄く不審そうな顔をしている二口。
言われなくても、お前程度にそんな奴いるんだ?って目が語っている。
何か言おうものなら、何も言ってねぇし?とか返ってくるのは分かりきっていた。
だから、その視線は無視する。
【いいですよ。どこで待ち合わせますか?】
ついでに、少しでも苛つかせようと、わざと見えるように返信を打った。