• テキストサイズ

【HQ】サンカク。

第7章 三角形 case4


‐二口side‐

誰にでも笑顔を向けるあの女が、なんかムカつく。

見た目普通のクセにモテるイイ女ぶってんじゃねえよ、って感じで。
誰のものでもないの、皆のものなの、って?
お前の顔レベルでやるなっつーんだよ。

こういう女って、腹ん中は真っ黒なんだよなって。
本性出させてやろうと、嫌味言ってやった事があった。

そん時は、笑顔を返されて、本物のお利口サンかよ。
誰にでもイイ顔するヤツは、嫌なコト言うヤツにも、イイ顔出来んのかよって、更に腹が立った。

それが、ここ最近は周りに笑顔振り撒く事を止めたって噂で聞いた。

今なら、本性暴けんじゃね?って軽い興味。
たまたま、廊下で見掛けたから、イジっただけ。

確かに前とは違って、言い返しはしてきた。
こっちからしたら、別に痛くも痒くもねぇ、嫌味にすらなってない言葉。

それでも、化けの皮を一枚剥いでやった気がした。

ただ、チラッと見たその姿は結構必死な感じが出てんだよな。
言い返すの慣れてねぇのに、面白いくらい頑張っちゃってんのが分かる。

ムカつく普通女は、イジリがいのある女だったと知った。
/ 304ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp