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【HQ】サンカク。

第6章 ※‐case3‐ending.※


だからって、この場で良いとは思っていない。
なのに、いつもの調子を取り戻した秋紀は、押し倒そうとしてくる。

倒れないように床に手を付いて、抵抗した。

「なんで嫌がってんだよ?」
「ここじゃ嫌だ。」
「盛り上がってる時は、その場でヤりたくね?」
「今サカってんのは、秋紀だけだからね?」

こんな押し問答しても、結局はヤられちゃうのは分かりきっている。
その証拠に、秋紀の目が妖しく笑っていた。

「…へぇ?じゃあ、さくらをソノ気にさせれば良いって事だろ?」

目元と同じく、妖しく歪んだ口元が近付いて、唇が塞がれる。
隙間をなぞり、口内に侵入した舌が、私の舌を絡めとって秋紀の唇に導いた。

舌先を軽く吸われたり、時に甘噛みされたり。
息まで喰い尽くされそうな、激しい口付けに、上手く呼吸が出来なくなって、吐息が荒れる。

キスだけで、ドロドロに溶けてしまいそうな思考。
それを、分かっていたようなタイミングで唇が離れた。

「…ん、はぁっ!…あ?」

つい、不満げな声が漏れてしまって、流されている事を自覚する。

「興奮してきただろ?」

確信犯的に笑っている顔が見えたけど、もう否定する余裕は無くて。
ただ先を求めるように唇を重ねた。
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