第6章 ※‐case3‐ending.※
そのまま最後まで…それどころか、二回戦、三回戦まで許してしまったこの日から、正式にリエーフと付き合う事になって。
仕事中は私用の話をしない事を条件に、いつでも家に来ていいようにした。
そうしたら、ほぼ毎日、仕事上がりに家に来ては泊まっていくから、普通に同棲のようになっている。
その中での問題は…。
「リエーフ、靴下は洗濯機。スーツとコートは、ちゃんとハンガーに掛けて。」
この程度も、リエーフは自分でやらない事。
「だって、やんなくてもさくらがやってくれんじゃん。」
しかも、言い訳がましい。
私はアンタの母親じゃない。
そう言ってやりたいのに、このリエーフこそ、逃してしまったら後がない私は躊躇して。
世話を焼いて、全てをやってしまう悪循環。
秋紀は、こういう基本的な事は、ちゃんとやってくれていた。
嫌な事があると、過去の男と比べてしまう。
それで、後悔が頭を過る。
段々と、リエーフの顔を見るのが辛くなってきて。
わざと、残業になるような仕事を残したり。
たまに、同僚と飲み会だとか、嘘を吐いたり。
あらゆる手段を使って、家に帰らないようにしていた。