第5章 ※三角形 case3※
足の間で膝立ちになったリエーフが枕元に手を伸ばす。
その手に握られたのは、小さな四角いパッケージ。
秋紀と違って、言わなくても着けてくれるんだな。
意外に紳士だ。
比べちゃいけないと分かってても、頭にはアイツの顔が浮かんだ。
その所為で、罪悪感に襲われて。
「ちょっ!やっぱ、待って!」
入り口に先端を当てられた時に、ストップを掛けようとしたけど。
「もう待てない!」
腰を掴まれて、強引にナカに熱が押し込まれた。
「さくらのナカ、あったかくて気持ちいーな。」
少しも休む事無く、内側を掻き回される感触。
「はっ、ぁっ!や、んっ!」
せめて、イかない事で体面を保とうとしても、興奮していた身体が、望んでいた刺激に耐えられる訳がない。
口先で拒否しようとしても、甘い喘ぎに全て変わってしまう。
「さくらっ!」
名前を呼ぶ声に反応して、顔を見た瞬間、私を求める獣の瞳に、また捕まって。
呆気無く理性を手放した。
「リエーフ…あぁっ、ん、イっちゃ!」
「イけよ。俺も、イくからっ!」
アイツとは違う名前を呼んで、ほぼ同時に果てる。
越えちゃいけない一線は、易々と越えられてしまった。