第5章 ※三角形 case3※

何度も、何度も、皮膚に吸い付いては離れていく。
唇が触れる度に、チクりとした痛みと、痺れるような感触が身体中に広がった。
幾つもの紅の痕を残して、リエーフが顔を上げる。

「これで、さくらは俺のだ。」

強い視線が私に向いていて。
それに囚われてしまいそうになって、必死に否定するように首を振る。

長い指が、痕をなぞるように胸をくすぐって、肩がピクッと跳ねた。

「俺の方がいいって言わせてやる。」

リエーフは、さっきの猛獣の顔をしていて。
胸に食らい付くように、頂点を口に含んだ。

「ん、あっ、あぁっ！」

舌で突起を転がされて、身体が反応する。
溢れる声が止まらない。

自分の声すら興奮の材料にしかならなくて、それだけで達してしまいそう。

…だったのに。

もう少しでイきそうなところで、刺激が止んだ。
胸から離れて見下ろしてくるリエーフに、抗議の視線を送る。
そんなもの意に介さず、楽しそうな顔をして身体の側面を手が這った。

「おっぱいだけでイったら、もったいないだろ？」

スカートに到達した手がファスナーを下ろして。
ストッキングも、ショーツも、乱暴に一緒に脱がされる。
リエーフの腰のタオルも外されて、ついにお互いの全てを見せ合った。