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【HQ】サンカク。

第5章 ※三角形 case3※


案内された席に着いたけど、私の上司の到着が遅く。
立場が一番上だろう人を差し置いて乾杯なんか出来る筈が無い。

「あ、取りあえずビールでいいっすか?」

それなのに、空気の読めないリエーフさんが、勝手に注文を始めた。

「あの、うちの上司が…まだ…。」

止めようとすると、2人がキョトンとした顔をする。

「え、と。聞いてないですか?」
「夜久さんと飲みに行くから付き合えと言われたんですが…。」
「…この前、現場で打ち合わせした時に、コイツ連れてって。
雑談が弾んだみたいで、リエーフと釣り合う高身長の人を紹介するって話だったんです。
その人を行かせるから、若いもん同士で飲んでくれって、俺の方は言われてます。」

夜久さんの説明によって、今の状況を理解した。

と、言う事は…。
うちの上司、私と歩くのが嫌なんじゃなくて、来る気が始めから無いって事だ。

これは、マズイ。

ハメられたとはいえ、男を紹介される場で、仲良く飲んだりしたら、それは浮気するのと一緒だ。

「あの、上司の方には話してないですけど…。私、彼氏居ますので、紹介の話は無かった事に…。」

仕事が関係している相手に、曖昧な態度は取れず。
正直に話して、帰りたい意思を示した。
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