• テキストサイズ

【HQ】サンカク。

第5章 ※三角形 case3※


それでも、この人を許してしまうのは、秋紀と別れたら、きっと結婚とか出来ないからだ。

こんな可愛いげのない大女、ちゃんと好きになってくれる人なんか他に居ない。

「そう思ってるなら、さっさと別れて他に行ったら?小さくて、可愛い女の所にでもさ。」

ほら、また。
口からは、思ってもいない言葉が飛び出てくる。

「バァカ。さくらは、港なんだよ。俺が、帰ってくる場所なの。」

でも、そんな部分ごと抱き締めてくれる秋紀。

吐き出されるのは、凄くクサイ浮気男の定番の台詞だって分かっていても、嬉しくて。
背中に手を回した。

細いけど、しっかりしている身体。
私より若干高くて、心地良い体温。

抱き合っていると眠くなってきたんだけど、秋紀の手がシャツの中に入ってきて。

「なぁ、仲直りエッチしね?」

言葉と共に床に押し倒される。

そういう事より、ただイチャイチャしながら眠りたいのに。
私の意思なんか関係無いようで、捲り上げられるシャツ。

「な、良いだろ?」

顔が近付けてきたけど、避けるように顔を逸らす。

シたいと思ってないけど、拒否権があるとも思えない。
だから、イエスも、ノーも言わない。

ついでに、キスもさせないのが、最後の抵抗だった。
/ 304ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp