第3章 三角形 case2
‐西谷side‐
告白してから、全く返事が来なかったメッセージ。
今、やっと返ってきた。
たった1日だが、長かったぜ…。
しかも、その内容は…。
「さくらさんがっ!俺の勇姿を見に来てくれる!」
つい、声に出てしまう程に嬉しい事だぜ!
愛してますっ!
さくらさーんっ!
スマホを掲げて、それを崇める。
「別に、西谷を見に来るとは書いてないだろ。」
横から覗いた力が、呆れた声を出していた。
俺に、また来ると約束して下さったんだ!
俺を見に来たいに決まっている!
確認の為に、何度もメッセージを連続で送る。
また何も返らなくなったのは、忙しいからだ!
用事があるって言ってたしな!
練習が再開されて、こっちもメッセージする余裕は無くなり…。
部活に集中する事、数時間。
終わった頃には、メッセージも返ってるかと思っていた。
だが、何もない。
だからって、そんくらいで諦める俺じゃねぇぜ!
返事があるまで、何度でも連絡してやる!
そう思って、スマホを操作し始めた時だった。
「ノヤっさん、すまねぇっ!」
後ろから、龍の声がする。
振り返って見ると、龍が深く頭を下げていた。