【イケメン革命】お茶会をご一緒しませんか?〜短編集〜
第8章 うさみみっ娘の扱い方①〜ルカの場合〜【R18】
(ルカside)
俺がキッチンで夕食の準備を進めていると、遠慮がちに扉が叩かれる音がした。
「ルカ…いる?」
「アリス?どうし………」
どうしたの、と紡ぐはずだった口をぽかんと開けて思わずアリスをまじまじと見つめる。
え?なんでうさぎ??
…ていうか可愛い……。
疑問はたくさん浮かんだけれど、頭から白いうさぎの耳を生やして上目遣いでこちらを伺うアリスはとにかく可愛くて、勝手に頰が熱を持ち始める。
「ルカ…?」
アリスの声にハッと我に返る。
「ええっと…、それ、どうしたの?」
「あのね、キャンディーを食べたらね、なんかカーッて熱くなって。あ、キャンディーは一緒に行ったお店でもらったんだけどね、それで気付いたら耳が生えてて!」
身振り手振りで興奮したように話すアリス。
…えーっと、つまり。
さっき一緒に行った店でキャンディーをもらって、それを食べたら耳が生えたってことかな。
「キャンディーに何か魔法がかかってたみたいだね」
口元に手を当て思いついた考えを呟く。
「魔法??」
アリスが首を傾げると白い耳も一緒に揺れて……それを見ていると、そのフワフワの耳に無性に触れたくなった。
「…ねぇ。触っても、いい………?」
「え…」
アリスが返事をする前に手を伸ばし、フワフワした耳をそうっと撫でた。
「ひゃぁんっっ!?」
途端にアリスはビクッと震え、顔を真っ赤にする。
(っ…!何、その反応……。可愛いすぎるんだけど!!)
ばっと手を離し、ついでに顔も背ける。
(これ、他の男には見せられない……)
「アリス、とりあえずその耳は目立つから俺の部屋に戻ろう」
真っ赤になった顔を誤魔化すように、俺はアリスの手をとり足早にキッチンを出た。