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【イケメン革命】お茶会をご一緒しませんか?〜短編集〜

第8章 うさみみっ娘の扱い方①〜ルカの場合〜【R18】




「ルカ!どう?何か欲しいものあった?」
まだ食品の辺りで商品を眺めていたルカに声をかける。
「うーん…変わったものが多過ぎて、どんな料理に使うかまとまらないんだ。今日はどんな物があるのか見れたから、また今度欲しいものある時来てみる」
「ん、わかった。じゃそろそろ行こっか」



お店を出てのんびりと兵舎への帰り道を歩く。
「アリスは何か買ったの?」
ルカの質問に一瞬どきりとしたけれど、
(やっぱり内緒にして驚かせたいな)
突然可愛くなった私にびっくりしてほしくて、キャンディーを貰ったことは黙っておくことにした。

「私も結局何にも買えなかったんだー」
あはは、と笑いながら言って見たけど………え。何、その顔。
やっぱりわざとらしかった??

ルカは私の顔をじーっと覗き込むようにして見つめる。
その琥珀の瞳に何もかも見透かされているような気がして、冷や汗が背中をつーっと伝う。

しばらくルカは私の様子を見つめていたけれど、はぁ…と一つ息を吐くと私の手にそっと触れた。
女の子みたいに白くて綺麗なルカの手だけど、私の手をまるごとすっぽりと包みこんでいて……、こんな時、ああ男の人なんだなって改めて思う。
さっきとは違うドキドキを感じながら顔を上げると、眉を下げ、困ったような笑みを浮かべたルカと視線が交わる。

「あなたが言いたくないなら無理には聞かないけど………、もし、何か困った事が起きたりしたらすぐ俺に相談して」

うぅ…。
なんか色々見透かされてるような感じ。
軍人の勘ってやつなんだろうか。
ルカって一見ぽやっとしてそうなのに、こういう時の勘は恐いくらいに鋭い。

「…わかった。心配してくれてありがとう、ルカ」

あれ?
これって隠し事してますって白状した事になっちゃったかも。

私は引きつった笑顔を浮かべながらもキュッとルカの手を握り、兵舎への道を急いだのだったーー…。


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