【イケメン革命】お茶会をご一緒しませんか?〜短編集〜
第4章 チョコレートをおひとつどうぞ ①(カイル目線)【R18】
アリスは目を大きく見開いたかと思うと、次の瞬間思いっきり頭を下げた。
「ごめんなさい!!!
…恋のエッセンスってメモにあったから、ちょっとだけ使わせてもらおうと思ったんだけど…一気にいっぱいかけちゃったの」
アリスは頭を下げたままふるふると震えていた。
「あー……いい、いい。別におまえを責めてる訳じゃ…っ…ねー、から…。
俺が……置きっ放しにしてた、せい、だし……はぁっ……気にすんな」
無理矢理笑顔を作ってみせるとアリスは今にも泣きそうな顔になる。
「でも!…私のせいでカイルが…こんなに…苦しそうに……。
私に出来ること、ない?何でもするから!!」
(いや…今そのセリフはダメだろ……)
アリスは俺に駆け寄ると、ぎゅっと抱きついた。
そのままの体制でアリスは、大きな瞳に涙を溜めて俺を見上げる。
「ーーっ!アリス…」
俺は衝動的にアリスの唇を噛みつくようにして奪う。そのまま華奢な身体を抱き締め、何度も角度を変えながら激しく唇を合わせる。
「っ、ぁ……カイル…」
酸素を求めるようにアリスが唇を開いた隙に熱い舌をねじ込み、更に激しい水音を響かせながらひたすらにキスを交わす。
「んん…っ…ふ…ぁ……」
アリスの甘い吐息がますます俺の欲望を煽る。
(はぁ……たまんねぇな……)
俺はグッとアリスの足の間に自分の足を入れると、頭を抱えている手と反対の手をつーっと首筋から腰まで撫で下ろした。
「ふぁっ……あああっ…!」
アリスはガクンと力が抜けたように崩れ落ちそうになったが、それを予想していた俺はしっかりとその身体を抱き止めた。
アリスを側にあったベッドに腰掛けさせると、俺は一旦離れて大きく深呼吸をする。
(落ち着け…俺。このままじゃまずい)
媚薬の効果は想像以上だった。
欲望がとめどなく膨らみ、優しくしたいのにひたすらアリスを貪るようなキスをしてしまった。
このまま一緒にいればどんな酷いことをしてしまうか、自分でもわからなかった。
ふと思い出し、ポケットの中を探ると昨日準備していた薬が一粒残っていた。
(とりあえずこいつを飲んどくか)
薬を口の中に入れようとした瞬間、アリスが「待って」と叫びながら俺の手をとった。