第5章 現世での生活
「えぇーー!!もう帰っちゃうのーー??あのあと、患者がいっぱい来て、桜花ちゃんと話せなかったしーー!」
不貞腐れる一心さん。
「いい大人が拗ねんな!!」
そんな一心さんをスリッパで叩く花梨。
「私せっかく腕を振るったのに!!」
「遊子!!あんたも拗ねてんの!?」
あははーー!!花梨はツッコミ役なんだ。
「桜花姉はなんでニヤニヤしてんの!!」
わわっ!!こっちにもツッコミきた!?
「ごめんね。あんまり遅いと心配するの。」
私が謝ると、遊子が
「・・・・・お兄ちゃんにも桜花ちゃんを紹介したかったのに・・・・」
と呟いた。
「おおっ!!そういやあいつ!!もうすぐ門限の7時だぞ!!こりゃ、説教だな!!」
一心さんが腕まくりをする。
「遊子のプリン美味しかったよ!!明日暇だったら、美味しいもの食べに行こ!!今日のお礼に奢るから♪」
私がそう言うと
「行く行く!!花梨ちゃんも行こ!!わぁーーい!!」
機嫌直してくれたみたい。
「よかった!!じゃあ、またね。ありがとうございました!おじゃましました!!」
そして前を見ずに玄関から出ようとすると、
「うおっ!!」
誰かにぶつかってしまった。