第5章 現世での生活
手当をしてもらった私は、白衣を着た男の人、黒崎一心さんのお誘いでおやつを食べていた。
「へぇー、じゃあ結構近所に住んでるんだね。よかったぁー!!」
こっちのオレンジがかかった髪の女の子は黒崎遊子っていうんだって。すごく料理が上手なの!!んーー!!このプリンさいこーー!!
「だね。ってか、遊子も気を付けなきゃ。自動車の事故結構増えてんだからさ。」
こっちの黒髪の女の子は黒崎夏梨。しっかりしてて、遊子と二卵生の双子なんだって!!さっきの飛び蹴りすごかった!!
「そうだぞーー!!可愛い遊子に何かあったらお父さんもうどうしたらいいか!!」
「お父さん!!桜花ちゃんがいるんだよ!!恥ずかしいから止めて!!」
私が黒崎家にお邪魔して思ったことは、とても楽しそうな家族だなぁーってこと。すごく羨ましい!! 海燕と雅と一緒にいた時のことを思い出す!!
「ごめんねー、桜花姉。騒がしい家でさぁー。」
夏梨が申し訳なさそうに言う。
「ん?ううん!!とっても楽しいよ!!遊子のプリンも美味しいし!!幸せーー!!」
「ほんと?いっぱい作っちゃったからまだまだお代わりあるよ!!」
・・・・・お代わり?・・・・たくさん?・・・
「いるーー!!」
遊子のこの一言でもうすっかり醤油のお買い物を忘れてしまってた私だった。