第5章 現世での生活
「・・・・えーと・・・・・」
さて、そういえば忘れていた気がする。海燕が、私によく言い聞かせてた言葉。
「いいか?お前は絶対に一人で出歩くんじゃねぇぞ?常に誰かと一緒にいろ。」
その時はそれがどんなに重要なことかわすれてたなぁー。
迷った!!
「・・・・・・・・・ここは・・・どこ?」
住宅街だらけ。スーパーはどこにも見えない。喜助のとこに戻ろうとしたが、戻る道も分からない・・・・・・
仕方がなくとりあえず前に進む。すると、横断歩道で大きな荷物を抱えている女の子を見つけた。荷物の量からしてかなり歩きずらそうだ。そして、向こうからは信号無視のスピード違反の車が走ってきていた。
「きゃっ!!」
私は走り出し、女の子と荷物に体当たりをした。
車は私たちの横を通り過ぎると、さらにスピードを上げてその場を去っていってしまった。
「大丈夫?」
私はその女の子に話しかけた。
「はっ・・・・はい!!あの、ありがとうございました!!・・・・・・って、大変!!怪我してる!!」
女の子の言葉に私は自分の足がすりむけてることに気づいた。
「私の家、すぐそこなんです!手当しますので、ついてきてください!!」
女の子の勢いに押されて、私はその子の家に行くことになった。