第4章 裏切りと出会い
「隠れてるなんて、僕はそんなつもりあらへんのに。」
木の陰からギンが、木の上からは要が出てきた。
「でも、完璧に霊圧消してたよね」
「・・・・ほんま、末恐ろしい子やなー」
ギンの顔は笑っているけど、ギンからくる殺気は今にも私を殺そうとしているようだった。
「ギン、今私が話しているんだよ。」
惣右介がギンを制してやっと、私にかかる殺気が無くなる。
「・・・・・桜花くん。君に聞きたいことがあってね。君は・・・・・蒼井空としての記憶はどれくらいあるんだ?」
・・・・?あおいそら?
「・・・・・・どうやらその顔を見る限り、自分の本当の名前は思い出せてないようだな。では・・・・・・・私のことは?」
「・・・・・惣右介の・・・・こと?」
「そうだ。何でもいいんだ。私のこと・・・・・・何か思い出さないか?」
・・・・・・・・惣右介のこと?
「・・・・・・・・・・・・思い・・・・出さないか・・・・・・」
惣右介が悲しそうな顔をする。
「珍しいこともあるんやなー。藍染隊長がこんな顔するなんて。まぁ、空ちゃんのことになると誰でもそうなりますもんなぁー。空ちゃん、人気者でしたもん。かわえかったしなぁー」
「口が過ぎるぞ、市丸。ちゃんと考えがあられるのだ。」
要がギンを睨む。
「・・・・ギン?・・・・要?・・・・」
「・・・・・・・仕方ない。この方法だけは使いたくなかったが・・・・・・・」
惣右介が斬魄刀を抜き、私に向けた。
「・・・・・惣右・・介?」
「・・・・・・さよならだ。桜花くん・・・・」
そして、私に斬魄刀を振り落とした。