第3章 幸せが崩壊した時
その日私は夢を見たの。屋上でお昼寝した時にみたあの夢。今度は少し鮮明に・・・・。
男の人がいた。
顔はよく分かんなかったけど、白い袴を着ていた
。その人は、私がいた事に驚いていた様子だった。
「意識があるんスか?身体のほうは?」
「・・・大丈夫・・・・ごめんね。」
心配してくれているその人に私は謝った。哀しかった。とにかく哀しかった。
どうして?
・・・・・・分かんない。
「・・・・貴方のせいではありません。謝るのはこちらの方です。貴方がたを巻き込んでしまった・・・・・」
私は首を振る。
「私が・・・・・・弱かったからいけないの。私は・・・・・自分の世界が壊れてしまうのが怖かった。だから、戦わず逃げた。その結果が・・・・これ。」
そう、私は逃げたんだ。あの人から。孤独の中から私に助けを求めてきたのに・・・・・。
だから、私は決めた。再び助けるために。あの人を暗闇の中から。
「・・・・・私、ここに残るよ。」
「・・・・何言ってるんスか?ここにいれば貴方は確実に殺されます。そんなことは・・・」
「お願い。」
「・・・・・・・・・はぁ。・・・・これは、あなたの霊圧を始解程度なら誤魔化せるものです。その代わり、記憶を消させてもらいます。」
「・・・・・へ?記憶を消す?・・・・・えーー!!」
「しょうがないでしょ!!これはまだ試作品で、いろいろと体に負担がかかるんですから!!」
「嘘ーー!!記憶なくなっちゃったら、助けることできないじゃん!!」
私の言葉ではっとした顔。
「・・・まさか貴方は・・・・助けるために・・・・殺される覚悟で戻るっていうんですか?・・・・・あの人がやったことを許すっていうんですか?」
「・・・・許すとか許さないとかじゃないの。だって・・・・友達が悪いことをしたら止めるものでしょ。」
「・・・・・・・貴方は・・・・相変わらずですね。」
「そう?・・・・じゃあ、私みんなにまたねっていってくる」
そして、私はサヨナラをいうためにその場をあとした。