第13章 蒼き者の過去
なんちゃらの儀はいつものように重國の一人しゃべり。重國曰く、年寄りはおしゃべり好きなのだということらしい。正直暇なのです。みんなもそうらしい。顔にはださないが(出してるひともいるけど)。
ちらっと喜助を見ると変な顔をしている。その顔に笑いそうになるけど、我慢我慢。
「…………というわけじゃが……………」
新任の儀が終わり、今度は定時連絡。これがまた長い。私は隣で神妙な顔をしている惣右介に近づき、その手を掴む。そして私の背中へと隠し、その手に
「暇」
と書いた。するとすぐに返事が来る。
「俺は暇じゃない」
「惣右介そんなに真面目だったっけ?」
「失礼だな。俺は結構真面目だよ」
「うわー嘘くさい」
「この後予定は?」
「ないよ」
「面白い話を聞いた。」
「聞く。」
こんなことしてる間に重國の話が終わり、私はにやりとした。