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小さな死神

第12章 連れ攫われた青い花


「………桜花………お前にまた会えて嬉しい」

顔を近づけると、こいつの顔が真っ赤になる。

……そんな顔されると勘違いしてしまうじゃねぇか。

「か、かかかかか海燕!?ど、どうしたの???」

「………なんだよ。お前は嬉しくないのか?」

「う、嬉しいよ!?嬉しくなかったら会いに来てない!」

「そうか」

にやける顔を隠すためお前を精一杯抱きしめる。ように見せる。

「あああたり前のこんこんちーだよ!?」

わけがわからない言葉で叫ぶ。その耳元で

「今からお前を抱く。お前は何も喋るな。監視されてるからな。」

「へ?抱くって…………へっ?えっ?ちょっ、海燕!?」

慌てふためく桜花を押し倒し、服を脱がせる。白い肌が露になる。俺はそこに口づけをする。

「ひゃっ!?」

桜花の声が木霊する。

「別に初めてってことはないだろ」

すると赤い顔をさらに真っ赤にさせて

「は、初めて……………だもん」

「は!?嘘だろ!?」

「う、嘘じゃないもん!」

「お前俺より1000年生きてんだろ?」

「で、でも!桜花は、初めて………」

つまり空のときは経験済みってことか。自分で振った話なのに少しばかりイラッとして桜花の首に噛み付く。

「いっ!!なんで噛むの!?」

「じゃあ、桜花の初めては頂くとして。空のときの初めては誰なんだ?」

「…………そ、惣右介」

さらにイライラする。

「へー。どんな感じだったんだ?」

「え、えっと……………今みたいな感じに倒されて………」

「ふーん。」

そういう桜花の服はほとんど脱げ、残りは下着だけ。

「お前こういう下着つけてんだな。」

「ら、乱菊が………つけろって。」

「松本か。」

久々の同期の名前に苦笑する。今の姿見られたら確実に怒られるだろうな。

だが、桜花の熱を帯びた顔を見て、止まれはしなかった。
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