第12章 連れ攫われた青い花
☆☆~海燕side~☆☆
目の前から桜花の姿が消え暗闇が訪れた。そして次に目が覚めると、目の前にいたのは愛染隊長だった。
「やあ、志波くん。久しぶりだね」
「あ、愛染隊長?」
「愛染様、数値も正常で、状態も安定しています。成功です。」
「ああ。やはり私の予想はただしかったようだ。」
「東仙隊長?市丸隊長まで!?」
俺は死んだんじゃないのか?尸魂界の一部となって。ここはどこだ?どこかの部屋の様だが…………。
「混乱しているようだね。まあ、当たり前といえば当たり前か。」
「……………俺は死んだはずでは?」
「ああ。君は虚に喰われ朽木ルキアの手によって尸魂界の塵となるはずだった。だが、君はその虚ごと虚圏へと送られ、我々の仲間となった。」
「…………どういう意味です?」
「詳しいことはアーロニーロに聞いてくれ。君は優秀な人材だった。秋月くんのいい上司だった。今までご苦労だったね。これからは秋月くんを呼び寄せる駒として頑張ってくれたまえ。」
愛染隊長が部屋を出る。
「まっ、待ってください!!桜花の奴になにを……」
ウルサイヤツダ。
俺の中で誰かが喋った。
「…………は?」