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小さな死神

第12章 連れ攫われた青い花


☆☆~桜花side~☆☆

私は大声で泣き叫んでいる。わけも分からず、ただ。それを別の私は静かに見ていた。

私は他の死神と少し違う。

物心ついたときには、既に重國の膝の上にいたし、護廷十三隊の死神でもあった。けど、私はどうやって死神になったのか分からないし、どこから生まれたのかも分からない。重國は知ってそうだけど、結局教えてくれなかった。まぁ、あんまし興味もないけど。

だから私は親の顔も名前も知らない。この髪だから突き止めることは簡単そうだけど、少なくとも私の身近にはいなかった。

それで泣いてるのかな?寂しいの?

あ、でも多分違うや。言ったでしょ?私には物心ついたときに既に重國の膝の上にいたって。それに一番隊の人達もいたし、他にも真子や喜助に、ひよりやハチもいた。悪友でたびたび悪戯とかした惣右介もいたし。寂しいとか感じなかったよ。

桜花になってもそれは変わらず。一護やルキア、恋次に百夜。やちるに剣ちゃん。それに海燕もいてくれた。

みんながいたから今の私がある。

だから私は、自分の世界は絶対に壊させないの。それが私が存在する意味なのだから。

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