第12章 連れ攫われた青い花
☆☆~桜花side~☆☆
惣右介と空間の歪に入り、歪の中をひたすら歩いている。
「すまないね。普通は崩玉の力で一瞬なのだが、何分君の虚は崩玉の影響を受けすぎるものでね。負荷がかかりすぎて、双極のときのようになってしまう。」
「へーそっか!私受けすぎるんだ。よく研究してるね!!さすが惣右介!!」
「・・・・・・まだ気にしているのかい?」
「何が?」
「あの死神たちを殺したこと」
「・・・・・・・・・・」
「君は昔から何かあると黙るか、いつも以上に騒ぐかどちらかだよ。」
「・・・・・・はぁ。正直あんなことしたのは許せないよ。自分の目的のためだったら他人に何でもしていいというわけじゃない。わざとあんなことして私の思考を止めさせようとしたのは賛成しないね。」
「おや、気づいていたのか。」
「気づくよ。さらにひどい殺し方にしたのは、何人死んだかわかりにくくするためでしょ。」
「そこまで分かっているならば、私が彼に命じたことは分かるね?」
「尸魂界にあれをしたのは私だーみたいなことを報告させに行かせたんでしょ」
「ご名答。素晴らしいね。さすが空くんだ。」
「・・・・・・惣右介。私は空じゃないよ。今はもう桜花なの。秋月桜花。」
「・・・・・・ほら、着いたよ。君は来るのは二度目だね。ここがウェコムンドだ。」
惣右介は私の言葉になにも言わなかった。