第12章 連れ攫われた青い花
「・・・・・・・・・・・・と涅隊長は考えておられます。ですので・・・・」
ふむふむ。なかなかいい点つくなー
「でも、それだと少し根拠が曖昧だね。60点って言っといて。」
「・・・・・・は?」
私の言葉に唖然とする。
「でもその考えは悪くないね。さすがマユリ。じゃあ、今度は私の番!」
「は、はい!!!!」
隊員たちの顔が神妙になる。
「マユリは崩玉が完全に目覚めるまであと1ヶ月かかるって言ってた。私もそう思う。だけど・・・・完全に目覚めるのは1ヶ月後でも、もしかしたら惣右介は既に崩玉の扱い方を知ってしまったかもしれない。」
私がこういうと、3人の顔つきが変わる。蒼白な顔や驚愕の顔だ。
「確かに喜助は崩玉を作った張本人だけど、使う前に封印したから崩玉の力は本当にわかっているわけじゃない。 尸魂界は決戦を12月とは言わずに、今すぐにでも心構えぐらいはしといた方がいいと思う。」
顔を見合わせた二人は、途端に
「わ、分かりました!!急いでそのことを涅隊長・・・・いえ、尸魂界に・・・・・・」
「その必要はないよ」
その場の雰囲気に合わない穏やかな声が辺りに響く。その途端、私は反射的に身を引く。
「久しぶりだね、桜花くん。そこまで見抜いていたとは、やっぱり君は脅威にしかならないね。」
惣右介が笑いながら立っていた。元は人の形をしていた肉片たちを辺りにまき散らして・・・・・。