第11章 遅い気づきと奇襲
「...あーあ。もっと話をききたかったのに。」
「...桜花」
私が少しがっかりしていると、たつきが恐る恐る声をかけてきた。
「あ!!たつき、大丈夫?痛いところない?」
「......はぁ。なるほどね。これがあんたたちの秘密なのね。」
秘密?
「...一護と織姫。」
...あー!!
「ほんっと、もう。こりゃ話してくれない訳だよ。私の力じゃ無理だわ。...あの子を守るのは私だって思ってたのにさ...笑っちゃうよ」
俯くたつき。
「......織姫は...多分そういうんじゃないと思うよ。たつきに話さなかったのは、話す必要がないって思ったからだと思う。」
「...私に話しても無駄ってこと...」
「違う違う。そういうことじゃなくて、何があっても絶対にたつきの隣に戻ってくるからってことだよ。あと、心配かけたくなかったってことと、織姫自身強くなりたかったんじゃないかな。たつきを守れるように。」
「......そっか。そうだよ。あの子はそんな子だね。」
「そそそ。でも、それじゃたつきは納得しないよね。明日話してみたら?今日合ったことも話してさ。そしたら、胸のわだかまりもスッキリだよ!!」
ねって笑いかけると、たつきも笑い返してくれた。うん!私が好きな顔になった!!