第11章 遅い気づきと奇襲
私が外に出るのと同時に、強い霊圧を感じた。
「桜花!!これってまさか...」
冬獅郎が死神の姿になって私を見る。
「破面だよ。...冬獅郎気をつけてね」
「...ああ。桜花もな」
私は頷いて、まずは近くに死神がいないたつきのところへと向かった。
思ったとおりバラバラになり始めた、7つの霊圧。それぞれ冬獅郎たちのところに2つ。喜助たちのところに1つ。一角たちの近くに1つ。チャドのところに1つ。そして、たつきのところに2つ。それも7つのなかで一番強い霊圧がいる。
早めに気づいてよかった。あっちよりこっちの方が距離がある。でも、急がなきゃ。
どーん!!!
空気のぶれが感じられ、肌がチクチクする。誰かが早くも破面との戦いを始めたらしい。
「...みんな頑張って...お願いだから...死なないで。」
私の呟きは虚しく消えていった。