第11章 遅い気づきと奇襲
☆☆~誰かside~ ☆☆
真っ黒な空に唯一光り輝いている三日月が街を照らす中、一人の男がどうやって登ったのかある高い建物の上にいた。やけに険しい顔をして、不機嫌そうに座っている。
「...揃ったか」
どうやら人を待っていたようだ。男は顔をあげると、空に浮く6つの影。
「誰にも見られてねえだろうな」
男が問う。
「無論だ。」
「ここにくる途中複数の強い霊圧を感じた。ウルキオラの報告と一致しない。」
その言葉に男は舌打ちをする。
「思ったとおり援軍を呼びやがったな。やっぱりテメェは馬鹿だ、ウルキオラ。」
そして、6つの影に指示をする。
「遠慮も区別も必要ねぇ。少しでも霊圧のあるやつは一匹残らず皆殺しだ」
そして、それぞれ散り散りに赴くままに行き始めた。