第11章 遅い気づきと奇襲
☆☆~乱菊side~☆☆
桜花の様子がおかしい。
昨日は普通だった。普通に学校を堪能していて、普通に男子からも人気があって、普通にお泊りして、普通に楽しそうだった。
だけど朝、起きると桜花が顔を洗っていた。少し泣き腫らしたような目を。そして、無理やり作ったような笑顔で、ずっと笑っている。
「ねぇ、桜花なにかあったの?」
私が織姫に聞くと、
「んー?あ!今日桜花ちゃん、男子から告白されたんですよ!」
と無邪気に笑う織姫。
「......ふーん。」
夜、私は織姫を無理やり理由をつけて外へ出し、そして桜花にはなしかけた。