第11章 遅い気づきと奇襲
「くそっ!くそったれ!」
ヤミーが息も絶えだえに地面に伏した。
「......強いな。聞いてたとおりだ。」
ウルキオラと呼ばれるこの破面はとうとう手を出さなかった。ヤミーと戦っている間、警戒してたのに。
「.....惣右介からわたし達のことを聞いたの?」
「ああ。今回の目的は黒崎一護の観察だった。無事に遂げられたよ。」
淡々と喋るウルキオラ。
「......惣右介はいま...」
「うおおおおおーー!!」
叫び声は先ほど倒れたヤミーだった。ヤミーはいつの間にか一護たちの方へ行き、織姫に攻撃した。
「なっ!!」
私が行こうとすると、ウルキオラが私の手を掴む。
「悪いが、まだ目的は遂げられてないのでね。」
そう言って、強く手を握り締める。そうしてる間にも一護は攻撃を受けていく。
「...離し...!!」
「!!」
突然ウルキオラが私の手を離し、後ろへ下がった。
「大丈夫っすか?桜花さん」
喜助が私を自分の方へ引き寄せながら言った。
「喜助!!一護たちが!!」
「大丈夫っす。夜一さんもいますから。」
見ると、夜一がヤミーを倒していた。そして、ウルキオラがヤミーを連れていき、わたし達は無事乗り切ったのだった。