第11章 遅い気づきと奇襲
倒れていく。どんどん倒れていく。あっちの人もこっちの人も。私はどんどん速度を上げた。
私がついた時、チャドとたつきが倒れていた。一護が二人いる破面のうちの一人と戦っていてかなり優勢だった。
「...桜花ちゃん!!」
織姫が泣きそうな顔だ。
「織姫、チャドに双天帰盾して!!」
「う、うん!!」
チャドは織姫に任せて、私はたつきだ。霊圧で押しつぶされそうになっている。私は密かに私たちの周りに結界を張り、周りの魂魄への負担を小さくした。これで、たつきは大丈夫。
ゾクッ!
異様な霊圧を感じ、一護の方を見る。今まで優勢だった一護が、攻撃され続けている。
「黒崎くん!!」
織姫が一護の方に走り出す。
「織姫!!」
「井上!!来るな!!」
ヤミーと呼ばれる大きな巨体の虚が織姫を攻撃しようとするが、ぎりぎりのところで防いだ。
「おっ!!またハエが増えやがった。」
「桜花!!」
...何気ない一撃が、重いね。一護も不調だし。......やるしかないか。
「お?俺とやる気なのかよ。いいぜ。こいつを殺してからなー!!」
そして、ヤミーが一護に向かって大きく手を振り上げる。だが、それより先に私は瞬歩で一護を織姫の方へやる。
「なっ!?」
「......あなたの相手は...私だよ。」
そして、斬魄刀を振りおろした。