第2章 私の幸せ
☆☆~桜花side~☆☆
「あ?なんだぁ?」
剣ちゃんがゆっくりと立ち上がった。すると、ふすまが開き、
「更木隊長!!大変です!!虚が・・・・虚が現れました!!」
・・・・・虚?尸魂界に虚?
「は?なんでこんなとこに虚がくんだよ。・・・・まぁいい。行くとする・・・・・」
バゴーン!!!
外のふすまがいきなり飛んできて、先ほどの虚の襲撃を伝えてくれた隊員に当たった。隊員は、鼻血が出たみたいだけど、別に怪我とかはしていないみたい。
「なっ!!なんでコイツがここに・・・・」
見ると、飛んだふすまが空いたところには歪な形をした虚が立っていた。
「・・・・・ほう。面白いじゃねぇか・・・・」
「くぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃ!!」
虚は、いきなり襲いかかった。そして、剣ちゃんにすぐ斬られた。
「けっ!もう終わりかよ!つまんねぇな」
剣ちゃんが退屈そうに呟いた。
「このくらいで終わったと思うたのか?」
!!!
鋭い光が部屋を包み、気がつくと私は1人森の中にいた。
「あれ?なんで・・・・」
「わしがおくったからじゃよ。」
見ると、先ほどの虚がにやにやして私を見ていた。
「?送る?」
虚にそんなこと出来たっけ?
「ああ。わしの能力じゃよ。空間転移。特定のモノ一つをわしと一緒に別の場所に送る力。すごいじゃろう?」
「うん!すごーい!!」
くうかんていいなんて初めて聞いたよ!!瞬歩と何が違うのかな?やっぱり2人で行けるところかな?便利!
「・・・・・・お前さん、今からわしに喰われるっていうこと分かっておらんじゃろ。」
「・・・・え?私食べられちゃうの?」
虚ってそんな感じだっけ?まだ虚と戦わせてもらってないからなぁー。今度頼もっと。
「・・・・・ええい!!めんどくさい!!わしは腹が減って減ってしょうがないのじゃ!!お前を食べさせてもらうぞ!!」
そうして、私の初めての虚との戦いが始まった。