第10章 新たな新入生と新たな戦い
「・・・・・」
私は無言で一歩後ろへ下がった。
「・・・・・なんでお前が生きとるんや?お前はあの時死んだはずやろ?それになんで偽名まで使って現世におるんや?なぁ、答えろや」
平子君は目を吊り上げ、静かに私に問う。私はあまりの平子君の変わりようにただ驚いた。
「・・・・・・なにを言ってるの?私と平子君は初対面だよ。」
「初対面?いい加減にしーや。俺らがどんだけ悲しんだと思うとるねん。どれだけ後悔したと思うとるねん。どれだけ憎んだと思うとるねん。お前を失って、俺らは・・・・・・」
なにを・・・・・・言っているんだろう。失った?悲しんだ?憎んだ?私はこの人を知らないのに?
平子真子なんて、見たことも聞いたこともな・・・・・・・ん?聞いたこと・・・・ある?
『桜花くん、君は平子真子という人物を知っているかい?』
・・・・・あっ
「・・・・・・惣右介の話に出てきた人?」
つい口に出してしまった。
「・・・・・なん・・・やと?お前・・・・まさか・・・・・・惣右介の手先になりよったんかぁ!! 」
私の呟きを聞いた平子君は、どこからか取り出した剣で私に斬りかかってきた。
その剣は、どうしてか斬魄刀に見えた。