第10章 新たな新入生と新たな戦い
その日の下校中。私が織姫たちと別れて帰っていると、
「こーんにちわっ!!桜花ちゃん♪」
と平子君がすぐ目の前にいた。
「わっ!!びっくりした!!平子君!?」
「すごいやろ?僕、気配消すのも得意やねん。」
と得意気な平子君。
「あはは!!そうだね!気づかなかったよ!!平子君、今帰り?帰る方向一緒なんだね。」
「そうやね~。ねねね、そういえば聞きたいことがあるんやけど。最初見たときから思ってたんやけど、桜花ちゃんのそれって染めてんの?綺麗やね。」
平子君は私の髪を指さして言う。
「ううん。これ地毛なの!私、ハーフなんだ!」
私はいつものように答える。
「・・・・・ふーん。じゃあさ・・・・・・秋月桜花って・・・・本名?」
・・・・・・・??
平子君お得意の冗談かと思ったけど、平子君の顔は真剣そのもの。
「・・・・本名・・・だけど・・・」
「・・・・・こらいかんなぁー。」
平子君が頭を掻きながら言った。
「・・・・え?」
「嘘は、泥棒の始まりやで?・・・・空」