第10章 新たな新入生と新たな戦い
☆☆~桜花side~☆☆
「偏平足の平に小野妹子の子。真性包茎の真に辛子明太子の子で平子真子でぃす。よろしくーーゥ。」
昨日珍しい蝶々を見つけたからと、自己紹介もせずに居なくなった転校生が黒板に大きく名前を書いた。
「うおーーい。平子君平子君。逆逆!」
越智先生の良いツッコミに
「上手いことかけてるやろ?オレ得意やねんで、さかさま。」
と返す平子君。
「あーそうかい。じゃあ、もうあんたコレ含めて自己紹介にはいっちゃいな!」
その越智先生の言葉で、面白おかしく自己紹介する平子君。私がふと後ろの一護を見ると、
「・・・・・・────。」
何やら思い詰めた顔をしている。
そう言えば昨日、雨竜と一緒に帰っていた。そのとき何かあったか、それとも・・・・昨日の織姫の言葉で気づいたのかもしれない。・・・・・雨竜が滅却師の能力をなくしてしまったこと。それでまた、自分のせいだと考えてるのかもね。一護、自分ひとりで抱え込んじゃう癖があるから。
「よーーし!じゃあ席はそこの後ろな!」
いつの間にか平子君の自己紹介がおわったみたい。越智先生が一護の隣の席を指さしながら言った。
「おとなりさんやなァ仲良くしてや!黒崎くん」
「ん?お・・・おう」