第9章 久々の尸魂界で
わたし達が空鶴の家に着くと、やはりルキアはそこにいた。
「・・・・済まぬ・・・!私は臆病者で・・・・ここに来るのがこんなにも遅くなってしまった。・・・・・・済まぬ・・・ほんとうに私は・・・」
「・・・もういい」
空鶴がルキアの言葉を遮る。
「え・・・」
「もういいんだよ!長々と謝んな!!」
「し・・・しかし・・・・」
「・・・事情も何も浮竹から聞いている。オメーが悪いわけじゃねぇってことも一番悔いているのはオメーだってこともな。」
「・・・・・・」
「あと、お前は俺たちの他にも言わねぇといけねぇやつがいるんじゃねぇのか?ほれ。」
空鶴が何故かわたし達を指さす。
「・・・・・・・・・・・桜花・・・」
「ん?」
「・・・・・・・・・・済まぬ。」
「・・・・?」
「私はそなたにこそ真っ先に言わないといけなかった。だが・・・・やはり私は臆病で・・・・・そなたに嫌われるのが・・・・怖くて・・・・・言えなかった・・・・本当に・・・・・すまない。」
「・・・・ルキア・・・・」
「そなたが私より苦しいのは分かってて、なのに私は逃げてしまった・・・・・・・本当に済まぬ。」
「・・・・・馬鹿だなールキアは。」
「え・・・・?」
「苦しいのは誰でも一緒。だからこそ乗り越えることができるんじゃない。それに私は、何があってもルキアのことが大好き。嫌いになんてなれないよ。それと・・・・私こそごめんね。私があのときいなくならなかったらルキアはこんなに苦しむことはなかったんだよね。ごめん。」
「なっ!!それは桜花が謝ることではない!!」
「それは桜花が謝ることじゃないだろ!!」
一護とルキアの声が重なった。
「まっ、真似をするな!!馬鹿者!!」
「はぁ?お前こそ真似すんなよ!!」
二人が言い合う様子を見て、私は大きな声で笑った。それにつられて二人も笑い出す。
「・・・・・・桜花、ありがとう。」
ルキアがぼそっと呟いた。
「・・・・・私こそ。ルキア、ありがと。大好き」
そして、わたし達は顔を見合わせて微笑んだ。