第9章 久々の尸魂界で
そして、その翌朝。
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「・・・・・・これが、正式な尸魂界の門だ。」
十四郎が驚いているみんなに説明をした。
ルキアは尸魂界に残ると昨日わたし達に告げた。私も一護ももう大丈夫だと感じていた。
「・・・そういえば秋月さん。君もあの藍染のせいで、ここを追放されたんだろ?これからどうするんだい?」
雨竜が私に尋ねた。
「・・・・そうじゃ、忘れとった。桜花、再度お前に確認する。」
私がその問いに答える前に、重國が口を開いた。
「・・・・・昨日も言うた通り、元十三番隊三席、秋月桜花。そなたを尸魂界から追放の身とする。」
「「「なっ!?」」」
十四郎と春水、それに私以外のその場にいた人たち全員の驚嘆の声が重なった。
「総隊長!失礼を承知して申し上げます!百年前のあの事件は、藍染惣右介が全て元凶であると知っておられるはず!何故秋月元三席にそのような処置をなさるのでございましょうか!?」
ルキアや恋次、それに他の隊長たちや副隊長たちまで、みんなそれに同意するような顔をする。
・・・・・・それだけで十分私は・・・・・
「・・・・大丈夫だよ!ここにもう来られなくても、皆にもう二度と逢えないわけじゃないし。それに、やりたいことは昨日でぜーーんぶやっちゃったし。」
「・・・・桜花・・・」
「だから、そんな顔しないで。重國の処置は正しいって思う。」
「・・・・・本当にそれで納得してんのか?」
一護が再び問う。それに私は笑顔で
「もっちろん。重國が決めたことだから。私はそれに従うだけだもん。」
と答える。
「そうそう!!みんな!!私、空座町に居るからさー、近くに寄ったら遊びにきてね!!待ってるからー!!お土産もよろしくー!!」
「・・・・・ぶぶっ!!あはははっ!!おうよ!!」
「おっけー!!今度あんたの好きな最中もってくるわよ。」
みんな大笑いしながら、それぞれ私に声をかけてくれる。
「それじゃあ、行かなくちゃ!!みんな!!バイバーイ!!」
そして、門は閉じられた。門の中に入った途端、来た時と同じように必死で出口まで走っていた私はもちろん知ることはない。
「・・・・・・・済まぬ・・・・・桜花・・・・」
と誰にも聞こえないような声で呟き、哀しそうに俯く重國の姿を。