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小さな死神

第9章 久々の尸魂界で


泡吹いて倒れたイヅルにあたふたしていると、私はちょうど通りかかった花太郎を捕まえた。そして私は花太郎をイヅルのところに連れていった。

「・・・・・かなり酔った上に松本副隊長の回し蹴りですか・・・・・だ、大丈夫ですよ!!ただ気絶していらっしゃるだけなので!」

「そうか。・・・・・って、乱菊さん!!危ないっすよ!!」

慌てて、笑いながら斬魄刀を振り回している乱菊を止めに行く修兵。私が笑って見ていると、

「桜花さん。お久しぶり・・・・ですね。」

と花太郎がやや俯き加減に話しかける。

「そうだね。108年ぶりだね。あっ、花太郎、ここ怪我してるよ?」

私は花太郎の手の甲から血が出ているのに気づいた。私はそれを治そうと手を伸ばしたけど、花太郎によってそれは、阻まれた。

「こ、これくらい大丈夫です。・・・いつものことなので・・・・・ぼ、僕がドンくさくて弱いから・・・・・・」

四番隊は治療を専門とし、戦闘に立つことはあまりない。だからこそ、一番下っ端に見られやすい。更に四番隊のなかでも、優しい性格の花太郎は、標的になりやすかった。

「・・・・私は花太郎はドンくさいとは思わないよ。」

「・・・・え?」

「花太郎は何事においても慎重に物事を考えて行動しているだけだよ。その慎重さがあるからこそ、的確に治療できるし悪いところを逃すことはないもん。」

「そ、そんなこと・・・・・」

「それに、花太郎は弱くない。花太郎が人の悪口を言っているところ見たことないよ。私は花太郎に面倒な仕事を押し付ける人たちより、花太郎のほうがずっとずっと強いと思う。」

私は花太郎の手を無理やり取り、傷を治した。

「花太郎は自分の地位を犠牲にしてまでもルキアを助け出そうとしてくれた。花太郎は他の誰にも持っていないものを持ってるよ。自信をもって!!」

「・・・・・・桜花さん・・・・・」

「私はそんな優しい花太郎が大好きなんだから!!」

私が笑いかけると、花太郎も笑みを返してくれた。うん!私の大好きな顔になった!

「僕・・・・頑張ります!!桜花さん!ありがとうございます!!」

えへへーとお互いに笑いあう。

「桜花!!桜花!!助けてーー!!」

修兵は斬魄刀を振り回す乱菊に今にも刺されそうになっていた。

「わわっ!!花太郎も手伝って!!」

「は、はい!!」


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